消防学校の卒業式
今日は、昨年度まで一緒に救急で働いていた、後輩救命士の大切な日に立ち会いました。
消防学校の卒業式!!
正式には局長査閲というそうです。
当院も含めて、地方自治体の消防には属していない救急救命士を雇っている病院がいくつかあります。
救急救命士の資格は取得したが、消防の試験をパスできていない人、消防ではなく臨床で働きたい人など、当院で働いてる救急救命士さんは様々な思いを持っています。
その中の多くはやはり、消防に入り救急車に乗務する救急救命士を目指している人が多いです。僕が知ってる限りではですが。
街の救急車や消防車に乗るためには、救急救命士ではなく、その自治体の試験をパスしなければならず、狭き門となっています。
毎年開催される地方公務員試験、面接、体力テスト。自治体により様々ですが、僕の街も倍率は高いと聞きました。
今日僕が応援に行っていたのは、その試験をパスし、今年の4月から消防へ入ることができた後輩の救急救命士です。
消防へ入ると最初の半年間は、消防学校での勉強、訓練を行います。
月曜から金曜まで泊まり込み、週末だけ家に帰るという生活を送ります。
訓練の内容は、聞いているだけでも恐ろしくなるような厳しい内容です。
災害、事故、火災の現場の最前線に向かうので、それだけ厳しい訓練が必要なんですね💦
僕の後輩も半年間で見違えるように体が大きくなり、日に焼けていて、表情も凛々しくなっていました。
今日は、そんな彼らの半年間の訓練の成果を披露するとても大切な日でした。
ご両親やご家族、友人を招待し、たくましくなった姿を見せる!
大きな声を全力で出し、全力で走り、一糸乱れぬ動きは、見ている人の胸を強く打ったと思います。
後輩だけでなく、他の消防隊員の方々も素晴らしく、体の小さな女性隊員も誰よりも大きな声を出されていました。
幸せなことに僕が務めている病院と同じ街の消防ですので、今後病院や災害現場、事故現場で一緒働けることを誇らしく思います。
何より僕ももっと頑張らなければとやる気が出た1日でした!
また卒業祝いに美味しいお酒を飲みに連れて行ってあげようと思います💪
ゆう
熱いものは内側に
コードブルー
コードブルー とは病院内で発生した急変、心肺停止の際にスタッフを緊急招集するための隠語として用いられています。
施設によってはCPAコール、スタットコールなどと言い方は様々ですが、目的は同じです。
街中や駅などで人が倒れた、倒れていた場合の安全確認、窒息の有無、意識と呼吸の確認、助けを求め、胸骨圧迫、AED使用というのは一次救命処置と言われています。
ガイドラインが定められ、講習が全国で行われている理由は、医療職種以外の人でも、限られた環境の中でできることを最大限に実施するためでもあります。
しかし、マンパワーも環境も整っている病院で心肺停止などの急変が起きた場合は、状況がかなり違います。
もちろん初期対応は一次救命処置になるのですが、できるだけ早く二次救命処置(これはまた後日)による蘇生、さらに適切な治療を施さなければいけません。
そのためには、ある程度の医師、看護師の数が必要になります。
つまり、病院内で心肺停止などが発生したとき
「手の空いてる医療スタッフは皆集まれー!」
というのがコードブルー です。
ただ病院中から集まりますので、いつもとんでもない数の医療スタッフで現場が溢れかえります。
もちろん人手が足りないよりはマシです💦
だけど人が多すぎては現場も混乱し、指示も通りません。
なので、集まった次に大切なことが、情報共有、指揮命令系統の確認、役割分担です。
今何が起こっていて、指示は誰が出し、誰が何をするのかハッキリさせることが必要です。
そして、役割分担や方針が確定したら、人数足りているので皆さん戻ってください!という訴えも必要です。
じゃあ無駄足を踏む人がたくさん出てくるのではないか。
うん、それでいいのです!
先程も言いましたが、人手が足りないよりはマシなんです。何よりそのあとの動きが重要なんです。
人間が生きるか死ぬかという状況では、現場はいつも大変な状況になっています。
そりゃ当たり前だと思われるかもしれませんが、それでは救えないと思っています。
慌てない、怒鳴らない、でも急ぐ
そして人の声をよく聞く
これに限ると思っています。
大変な時こそ冷静に。
もちろん焦る気持ちもあります。
燃えたぎるものは心の中に大切にし、冷静に患者さんの前で動くことが大切ですね。
ゆう
墜落分娩
墜落分娩。
墜落産とも言われますが、
陣痛が始まり、病院に着くまでに自宅や車内で産まれてしまうことを言います。
赤ちゃんぎ産まれそうな搬送や転送は、救急を介さず直接産婦人科フロアへ向かうことが当院では多いです。
しかし、産後の大量出血はなどは、救急外来で母体の安定化を図ってから産婦人科フロアへ、ということもあります💦
救急部と産婦人科の連携プレーです👍
つい先日の症例としては、深夜の時間帯に、
「病院の入り口で赤ちゃんが産まれている!」
という、なんとも衝撃的な連絡が、警備員さんから入りました。
とりあえず急いで生体モニター、ストレッチャー、タオルを準備して向かうと、あたりは血溜まりが🙄
そしてすでに赤ちゃんが産まれている!!
という状況でした😧
幸いにも助産師さんや産婦人科医が先着していたので、我々は少しだけお手伝いするといだけで済みました。
母子とも無事でした💪
なんでこんなことになったかというと、、、
当院の産婦人科にかかっている妊婦さんの陣痛が自宅で始まる
↓
妊婦さんが産婦人科の病棟に連絡を入れる
↓
タクシーで当院へ
↓
間に合わず入り口で産まれてしまった
↓
産婦人科チームが入り口で対応
↓
それを見た警備員さんが気を利かして、救急にも一報入れてくださった
という感じですかね😅💦
産婦人科病棟に連絡が入っていたため
医師、助産師、看護師の準備は万端でした🙋♂️
やはりお産に関する症例は、いつも助産師さんや新生児の看護師さん、婦人科の看護師さんに助けていただいています。
特に僕たち男性看護師からすると、非常にデリケートな領域で、基本的には女性看護師が対応します。
本当に母体がショックな場合は、お手伝いしますが💦
なんにせよ、子供が産まれるということは命がけで、それに常に携わっておられる医療スタッフの方には頭が下がります。
ただ、僕たちにもできることは必ずあるはずなので、日々勉強と訓練ですね!
ゆう
連休2日目
連休中は忙しいという記事を書きましたが、2日目の本日はお休みを頂いております😅
そして朝からサッカーの試合に出場してきました!
社会人の市の一部リーグです。
2年前までは県リーグに所属していたのですが、降格に伴いチームも解散してしまい、今のチームに拾ってもらいました💦
いつになってもサッカーを真剣にできているとは本当に幸せなことですね!
ちなみに本日の結果というと
1-1の同点!
くぅー悔しい😤😤
先制したのですが、終盤で追いつかれてしまいました。
DFとしてフル出場してた僕としては、守りきれば勝てる中だったので、非常に悔しいです。
ただ世の中のサッカー人に言えることですが、年齢と共にスタミナは落ちてきますが、その分頭は落ち着いてますよね。
ロングボールを多用してくる相手に対して、ストッパーの我々は跳ね返しつつも、蹴り返さず中盤と連携しビルドアップをする。
間伸びしないよう押し上げてスペースをコンパクトに保つ。
うーん、これが難しく体力いる仕事です。
元ドイツ代表のラームのようなプレーをしたいのですが、ほど遠過ぎますね。笑
今のチーム、個人の課題です😧
こんな風にいつまで健康でサッカーができる環境があればいいですね!
今日は非常に暑いので運動される方は熱中症にはお気をつけください。
ゆう
3連休初日
世間では連休が始まりました!
僕たち総合病院の救命救急センターに所属する者からすると、連休は非常に忙しく恐ろしいものになります💦
同じような連休の忙しさを痛感されている医療スタッフの方は多くいると思います。
まぁそこに救命救急センターの存在意義の1つがあるのかもしれませんが😅
そして運動会のシーズンということも重なり、ケガをしてしまった小学生も多く搬送されてきます。
季節や時期によっても患者さんの疾患の種類も特色がありますね!
とにかく今日は連休らしさ全開で、ひっきりなしに救急車やウォークイン患者(自分の足でくる患者)が来ていました。
ただ忙しい中でも、看護師同士、看護師と医師、コミュニケーションは非常にとれていました👌👌👌
リーダー看護師として働いていましたが、非常に連携が取れたと自画自賛です。笑
リーダー医師と1日の振り返りをしましたが、ポジティブな意見を頂きました!
個人的な反省点ありますが、今日は美味しいお酒を飲んで寝れそうです!
とにかく連休中の救急は非常に混み合いますので、ケガや病気なく過ごして頂きたいですね😌
ゆう
DNAR
DNAR
医療者であれば誰もが耳にしたことがある言葉ですよね。
今日救急外来で働いていて、少し引っかかったことがありました。
他院から重症の呼吸不全の患者さんが搬送されてきました。
ご家族に病状説明、入院説明を終えた若手の先生が、面談室から戻り上級医の先生に「DNARはとっといたんで👍」みたいな軽いテンションで声をかけていました。
急変しても何もしなくていいやーとでも思ったのでしょうか。
尊厳ある人の死。
難しい言葉ではありますが、人生の最後をどのように過ごすか、どのように終えるか、どのように過ごしたいか、生まれてくることと同じぐらい大切なことです。
DNARとは、
Do not attempt resuscitateの略。
病状に救命の可能性が限りなく低く、本人または家族の希望で心肺蘇生を行わないこととされている。
つまり患者さん、ご家族の意思決定に基づくものであり、それを代理で決定している家族にはいろんな思いがこみ上げており、精神的負担もかかっています。
そして何より大事なのは、患者本人がどのように思っているか。
それを決める瞬間というものは、誰か1人の人生の最後を決めるようなことであり、とにかく重要な場面です。
もちろん先ほどの若手医師は上級医に、それは違うだろ?としっかり教えこまれていました。
私のいる救急でも人の死にはよく直面しますが、ある意味慣れなければならないし、慣れてしまってはいけないことですよね。
ゆう
救急とお酒
救急にはお酒にまつわる症例が多々存在しますよね💦
定番?な重症例としては、
主訴 吐血
背景 アルコール依存、アルコール性肝硬変、食道静脈瘤破裂を繰り返している
このような症例は結構若年の方にも多く、病院到着時にはショックバイタルで、大量輸血をしながら出張内視鏡なんて、残念ながらよく出くわしてしまいます。
お酒ってつくづく怖いと感じてしまいます。
軽症例としては、
若者たちのお酒飲み過ぎ急性アルコール中毒
酔っ払ったお年寄りが転んで大怪我
なんて内容が代表的ですかね💦
常識のある人間であれば、酔いが覚めここが病院だと気付き、汚れた衣類や二日酔い症状を実感した時には、大きな後悔と喪失感に襲われます。
というより、皆さんがそのような表情になっています。
対応していた我々医療者としては、しっかり自己管理しないと!っという気持ちを持ちつつも、そのような表情を見ると、今後は気をつけてね、と少し落ち着いた気持ちも込み上げてきます。
医療者の性なのでしょうか😅
ちなみに、同席者の方が急性アルコール中毒になってしまった時
例えば、立てない、呂律が回らない、冷や汗、嘔吐などの症状
意識がある場合は、掛け物などで身体を温めながら水分摂取を促しましょう。
意識がない場合、肩を叩いても全く反応がない時、泡を吹いている、大きないびきをかいている時は救急車を呼んでください。
そして掛け物をかけて低体温予防!
嘔吐物などで窒息しないよう回復体位をとらせる!
こんなやつ
意識があって寝てしまった人も同じ。
とにかく1人にしないことが大切ですね。
まぁなんにせよ、僕もお酒好きなので、気をつけなきゃなと思う今日この頃です。
ゆう